PINフォトダイオードによる放射線測定予備実験その6

前回はVBPW34FASを試してみたが、ここでは戻って秋月で購入できるS6775に戻ることにする。
いつものことではあるが、ノイズ対策に悩まされるのだが比較的安定した実装が出来たのでこれで実験を行う事にした。
但し、振動などによりやはりノイズが発生するので、まだまだ対策が必要な感じではある。

回路図は基本前回と同様だが、実装とこれまでの経験よりS6775を2個として作成を行った。尚、VBPW34FASと比べ半導体面積は合計で大体近い値となっている。
 VBPW34FASx6 3x3x6=54
 S6775x2   5.5×4.8×2=52.8
また、ノイズレベルを前回より少し高めに見積り、マイコンのADコンバータで12mV以上をカウントする様に変更した。

下記に写真を示す。

外観図

シリアルケーブルを接続したところ

内部写真

基板写真

計測時(減塩塩を測っているところ)

目的
今回の目的は下記である。
 1.カウンターとして有効であるか
 2.エネルギー分布を見ることが出来るか

測定結果
まず、バックグラウンド・減塩塩・ランタンのマントルでの測定を行う事にする。
下記を見てもらうとわかるが、ある程度のデータを取ろうと思うと結構時間がかかるので、150~200を超えるあたりのデータを収集し比較する事とした。サンプル間の比較は下記となった。

 バックグラウンド 0.18cpm(756分平均)
 減塩塩      0.43cpm(512分平均)
 ランタンマントル 5.11cpm(45分平均)
以上の結果よりカウンターとしては機能してそうな事がわかる。

次にエネルギーの分布であるが、これは下記の様になった。
尚、この表は各々の電圧のカウント値を測定時間で割って、1分あたりの数値として記載している。

各々を別グラフで示すと下記となる。

バックグラウンド

減塩塩

ランタンのマントル
絶対レベルは異なるが分布が同じような傾向になっている。

実は今回期待したのは減塩塩で特徴的なピークは出ないかと期待したのだが、残念な事にそのようなものは見られなかった。
そこで、そもそもそのようなピークはどうなるのか・・計算する事にした。(最初にやれ!って感じですが・・・)
カリウム40のγ線は1.46MeV であり3.62eVで原子1個を電離するらしいので、全体で電荷は6.46E-14qとなる。チャージアンプと二段目の増幅回路から出力されるピーク電圧は簡単な計算で64Vになりました。
 1段目の出力は Q/C=6.46E-14/1E-12=-0.0646(V)
 2段目の出力は Vinx(-R2/R1)=-0.0646x(-1M/1K)=64.6(V)    
念のためQCUSを用いて回路シミュレーションを行いましたがやはり40V位にはなります。これでは、電源電圧が3Vで駆動しているので当然計測出来ないのですが、それ以前にデータを見る限り出力が飽和している様なデータが全く出ていません。つまり回路云々以前の問題で、K40のγ線全体に相当するような信号はセンサーで検出されていない事になります。
予想ですが、センサに入ったγ線はいくらか吸収されるが、1.46MeV全体が検出される前にセンサーを通過してしまっているのでは無いかと思っています。つまりγ線の一部のエネルギーを検出している様な感じです。逆電圧を高くする等して空乏層をもう少し広げれば多少変わるのかもしれませんが、そもそも物理的に厚みのあるものでは無いので、根本的に1.46MeVをこの方式で検出するのには無理があるように思えてきました・・・。
一応諦めず、今後は先のVBPW34FASや別のダイオードについても調べてみたいと思います。

今回の結論
 S6775を用いた検出器はカウンターとしては有効ではあるが、エネルギー測定を行うのは無理がありそうである。

 今回作成したカウンターは、かなり小さく作ることが出来たので、ログ機能とアラーム機能を付けて子供に持たせてみようかと思っています。こちらについても別途また報告いたします。
ちなみに二段目の増幅率を下げるとマイコンでの測定に無理が出てしまうので、カウンターとしてはこの方が良さそうでした。

・・・個人が手持ちのものでいろいろやるのはここらあたりが限度かな・・・

PINフォトダイオードによる放射線測定予備実験その5

しばらく間が空いてしまいました。
前回から検討したこと。
1.通信関係等を考え、マイコンを拡張ミッドレンジコアのPIC12F1822で作成する事にした。
2.通信に秋月電子さんで販売しているFT232R-USBシリアル変換モジュールを利用してみる。
3.PINダイオードにVBPW34FASを使用してみる。
1は前回の福島でのガイガーカウンターの状況から通信系を見直す必要があると考え、これを機にUSART関係を利用したかったことと、AD変換に内蔵の基準電圧を利用したかったため、マイコンの変更を行いました。将来的には先のガイガーカウンターのコントローラーもこちらに変更したいと考えています。3は前回紹介したiPhoneに接続する装置に使用しているダイオードがこの型番であるらしので、比較対象とするためにこれを用いてみる事としました。大きさ等を考えると感度は期待できませんが、単価が100円未満で入手出来たので取り急ぎこれで実験を行いました。

回路図と実際の装置の写真を示します。回路図にはブザー等が書かれていますが、現段階では実装していません。計測データは、データを検知した時点でシリアルでPCにピーク電圧を送り、PC側のターミナルソフトでデータを受け取り、テキストファイルに保存させる方法で行っています。

最終的なイメージ(ICソケットなどを用いているので、実は高さが高くなりこのままでは入りませんでした。)

計測時の様子

基板拡大写真

シールドを外した写真(増幅回路はチップ部品を小さい基板上に付けています。)

回路図
とりあえず小型の物にしてみたかったので、電池をCR2032(メイン電源)、LR54(逆圧用)にしてあります。逆圧用にはCR12シリーズを用いても良いかもしれません。

信号検出の閾値をどのようにするかなど検討中ですが、とりあえず8mVを閾値としてプログラムを作成し実験を行いました。
iPhoneでのこのあたりのカウント数は2前後でしたのでこれと近い値が出るかと、適当なサンプルで差が見られるかを測定してみました。

バックグラウンド、減塩塩、ウランガラスでのカウント数
サンプルの置き方等により値は変わるのですが、ガイガーカウンターで測った時と似たような傾向が見られました。また、バックグラウンドの値もiPhoneの結果と近い感じです。
上記のサンプル測定時の電圧分布を示します。17分間の測定結果の分布で、1分あたりに換算しています。



予備実験なのでN数が全然足りませんが、今後データを増やしエネルギーレベルと合わせられるかを考えてみたいと思います。

ああ、時間が・・・・

日帰りわんこ

福島に実家があるAさんと、最近iPhoneにつなげるポケットガイガーカウンター(正確にはガイガーカウンターでは無い)を手に入れたBさんと(埼玉県から)日帰りで盛岡までわんこそばを食べに行くことにした。ちなみに、私は10年ほど前に3回ほど「日帰りわんこ」に行ってきたのだが、今回は友人の実家の様子を見に行きがてらと言うことになり、久しぶりに行くことにした。
友人が車を出してくれることになったので、予定していた前日の飲み会はキャンセルせず、気がついたら4時頃まで飲んでしまった。急いで家に帰り、2時間ほど睡眠を取り、友人にたたき起こされて出発した。自分でも「酒臭い」のがわかる位で、申し訳なかった。

さて、いつもの通り車載記録を行おうと、持って行った道具を見たらUSBハブとカードリーダを間違えてしまい、「位置情報が記録できない!」。とりあえず、仕方がないので、GPS付きのMP3プレーヤーをいつも持ち歩いているので、今回はこちらで位置情報を記録し、時間合わせでデータを取ることにした。

紅葉のシーズンでもあるせいか道路は結構混んでいた。那須高原SAあたりでも木々が色づいており、天候にも恵まれて気持ちがよい。

高速を下り、しばらく下道を走り、友人の実家がる白河に立ち寄った。除染で土と芝生をはぎ取ったとの事だが、処分する先が無く、自宅の敷地の隅に土嚢が積まれていた。立ち入りが禁止されている敷地にテープが貼られているとの事である。
盛岡には夕飯時までに着ければ良いことにして、飯舘村付近までまわる事にした。

田村市から349号を北に走り、499号を浪江町の方に向かい、399号にぶつかったところから飯舘村役場の方に向かう事にした。
途中は、秋の農村の風景で、とてものどかな良いところであった。

国道399号を北上し始めたあたりからガイガーカウンターの反応が顕著になり、移動中の車内でも700cpmを超える値が出始めた。このあたりは山間の細い道で、放射線が高くなりそうな感じである。線量換算で6uSv/h程度のはずだが、制御プログラムでここまでの事は予想していなかったので、改善の必要がありそうだ。

走行中のガイガーカウンター動画

飯舘村役場の前のある線量計と各々が持っている測定器の比較をしようと思ったのだが、場所や位置で値が結構変わってしまい、どこで測れば比較できるかがわからなかった。仕方がないので、大まかな比較にとどめる事にする。
 役場前線量計  2.51uSv
 車中の自作GC  245cpm(換算で2.30uSv)
車中であることもあり、若干低くなるのは当たり前ではあるが、だいたい近い値が出ている事がわかった。

写真を撮った時は2.57uSvでした。

さてと、いろいろやっていたら時間が無くなってきたので、頑張って盛岡に向かう事にした。
福島西ICから高速にのり、盛岡まで。途中お店に電話し、ラストオーダーの時間を確認し、ギリギリ間に合うことがわかった。

今回のわんこそばは、盛岡市内の「直利庵」さんにすることにした。このお店は初めてである。

普通のコースで下記の箸休めがついてきた。特に私はこの中でいくらが美味しかった。

お店のシステムとしては、食べ終わった椀を積み上げるのでは無く、シンプルにマッチ棒で数える方法だ。大部屋では無く個室の様な部屋で雰囲気がとても良い。おそばを取りに行く間がちょっとありこのタイミングで「箸休め」に手を付ける事ができ、良かった。それ以上におそばがとても美味しかった。
結果は、友人A-68杯、友人B-141杯、私-165杯で、ギブアップでした。一応165杯は今日の記録だそうです。
一回15椀持ってきていたので、多分1杯誰か数え忘れていると思います。

余談だが、来週はわんこそばの大会があるようです。

満腹のところではあったが、後はひたすら500kmを3人で交代で運転して帰宅しました。

走行記録

移動平均無し(生データ)

より大きな地図で 東北111112 を表示

Appendix1 ポケットガイガーとの比較(参考)
ポケットガイガー(http://www.radiation-watch.org/)のデータを入手したので、自作のカウンターとの比較を記載いたします。
自作カウンターの値は移動平均処理後のデータを用いているので、少し滑らかなデータとなっています。

まず、時刻を横軸にとり、縦軸にカウント値から推測される単位時間あたりの空間放射線量(uSv/h)を記載いたします。

大体同じような傾向を示しています。

次に単位時間あたりの空間放射線量(uSv/h)を比較します。図中の青がデータですが、意外とデータがばらついてしまいました。そこで、時間軸をずらし、5分程ポケットガイガーのデータを遅らせたところ、図中の赤のデータとなり、比較的良い相関が得られました。

おそらく両者とも時刻は合わせてあるはずなので、平均の取り方等の違い等によりオフセットが必要になった可能性が考えられます。

次に同様にカウント値(cpm)で比較してみます。

この結果から単位時間あたりのカウント数はポケットガイガーで約10分の1となっている事がわかります。ポケットガイガーはセンサーとしてPINダイオードが8個付けられているとの事ですが、別途行っているPINダイオードでの計測実験と比較してもこの感度のオーダーは大体一致していると考えられます。このことから、「低線量では反応に時間がかかるPINダイオードでも、これだけ高い線量がある場所においては、かなり有効である」事がわかりました。

以上

PINフォトダイオードによる放射線測定予備実験その4

ようやく500アクセスになりました。見に来て下さった方々、有り難うございます。
さて、このシリーズですが、しばらく続きそうですが宜しくお願いいたします。

PINダイオードを用いる目的は記の2点で、各々作りたい物が異なっています。
 1.小型の検出器を安価に作りたい。
 2.放射線のエネルギー分布を何とかみたい。
今回はプログラム作成に伴って必要となる回路を作製しようと思い、小型の装置を作成しました。
尚、機器を買って解決するつもりは無いので、何とか・・・と思っていますが、今回も課題だらけになってしまいました。

下記は、712をセンサーに用いた装置(Type3)の前に作製した装置です。

左のガラス管ヒューズみたいなのがガイガー管で、結構小型のものです。残念ながら詳細なデータが入手出来なかったのですが、712を用いたType3と比較してバックグランドで30%程度の感度でした。
ケースはタカチのPS-85を用いています。小型化を考えたのですが、トランスからのノイズの回り込み等もありこの程度が限界でした。できればこれよりは小型の物を作りたいのが目標です。また、ガイガー管を用いたものは、物理的に弱いこともわかり、胸ポケットからコンクリート上に落としたとき壊れました。この点も半導体をセンサーにする事により多少の改善を期待しています。

きちんと設計してPCBを作れば良いのですが、まあ試作だし・・・。
小型化とノイズ対策を考えアンプとセンサーを組立、下記の様な物を作製しました。

回路図はだいたい同じで、これを黒のビニールテープで巻き、アルミフォイルで包みました。
データは省略しますが、これまでの結果とだいたい同じような結果が得られました。
測定している様子は下記です。

さて、アナログ部分をモジュールのようなものにすることが出来たので、これを用いセンサー6台の物を作製しました。
小型化を先に考えたので、8pinのPICを用いる事に変更して作製しました。
(写真ではPICがのっていますが、プログラムがまだ動いていません)

PICを外して、アナログ部分を確認したところ、ランタンのマントルで検出が出来ていません。・・・いろいろ調べた結果、センサー減らしたところ前と同じように検出出来ました。センサーの持つ容量の影響が6個も付けると出てくる様で、少し検討が必要であることがわかりました。
また、本基板を、一回り小さいタカチのPS-65に入れてみました。ギリギリ入るのですが、LEDとかブザーが入らないので、ケースを適当に探さないといけなくなりそうです。

と言うわけで、今回も課題満載の結果になってしまいましたが、何とか動く状態に持って行きたいと思います。

日光紅葉狩り

天気が良いので日光方面に紅葉狩りに行ってきました。
本当はいつもの仲間で行く予定でしたが、一名負傷者が出たので中止だったのですが、日光方面の放射線がどんか感じか見たかったのもあり、ちょいと行ってきてしまいました。
(他の方々すみません・・)

とりあえず車にガイガーカウンターとGPSを取り付け出発です。

東北道を鹿沼ICを降り杉並木を抜け日光までぬけ、シーズンであったこともあり東照宮前を通過し、いろは坂方面に向かいました。
天気も良くちょうど良い感じでした。
いつもの通りほとんど休まず車から写真を・・・

いろは坂入り口

いろは坂途中

明智平から

中禅寺湖

戦場ヶ原
さすがにここまで来ると紅葉は終わりって感じでした。
お腹がすいてきたので、金精峠を越えたところの茶屋で休憩


すいとんは野菜たっぷりでとても美味しかったです。

ゆばかつなるものがあったので食しました。味がかなり淡泊なので好みが分かれるところでしょうか・・・。しょう油をちょっと多めにかけたほう良いと思います。

以前赤城の東面で放射線が高かったところがあったので、今回はこちらのルートでデータを取ることにしました。
今回のデータは下記です。

より大きな地図で 日光111030 を表示

天気も良くいきなり出かけたのですが、なかなか良かったです。
文部科学省から出ていた放射線データによるとこの地域も値が高い様でしたが、車で幹線道路を走る限りは「この程度かな」と言った感じです。樹の下とか沢みたいなところがやや高い感じを受けました。

PINフォトダイオードによる放射線測定予備実験その3

前回に引き続いて検討した結果をいくつか記載する事にします。
今回回路を一部変更したりして、条件を確認しようと考えたのですが、やはりノイズの壁があり苦労いたしました。

今回予定している回路は下記です。

(2011/10/31 回路図修正しました。)
現段階ではPICのプログラムを作成していないので、ここではPICの入力部での電圧をオシロで測定した時の、ピーク電圧でまとめる事にしました。前回と異なる点で、データ整理を今回は3mVステップでまとめています。最終的にはPICの分解能等を考慮して何処まで分離できるかにもよりますが、取り急ぎ現段階ではそのようにしました。もしかしたらこのままではきちんと分離出来ない可能性もあるので、そこあたりがキーポイントだと思います。

1.逆電圧(VR)の影響
 PINダイオードで直接放射線を検出する際に、ダイオードに逆電圧をかけることにより感度が上がるとありますが、電源の問題等もありこの電圧による感度への影響が実際どの程度かを調べました。
サンプルはランタンのマントルを用いています。ノイズ対策で回路全体をぐるぐるアルミフォイルで巻いている状態で、上にサンプルを置いたので、やや感度は落ちていますが、10分の計測で下記の様なカウント分布になりました。

時間がかかることもあり1回測定しか出来ませんでしたが、影響があるとしてもあまり極端では無いように思われます。
また出力電圧の分布を示します。

N数が少ないので、分布についての違いは良くわかりませんが、あまり特別な事が起こっているようにも思えない結果となりました。

2.センサを増やした場合
 ここではセンサー1個の状態と2個の状態でのデータを比較することにしました。サンプルは同様にランタンのマントルで、VR=9Vとしてデータを取っています。
測定結果より

が得られました。また電圧分布は

となり、おおよそ倍の検出状態になっていると思われます。

3.PET樹脂を取り付けた場合
 PET樹脂がシンチレーターの役割を持っているとの報告が出ていますので、市販のPET樹脂でどうかを検討しました。最初はPETボトルを分解して樹脂を取り出したのですが、厚みが欲しかったのでホームセンターにて3mm厚の樹脂板を購入して取り付けました。下記がセンサー部の写真です。

2項と同様の条件で、センサを交換して測定を行いました。

若干樹脂のある方がカウントが高いような感じですが、誤差範囲とも考えられます。電圧分布をみると、

電圧分布をみると70mV付近でPET樹脂のデータで比較的高い値を示しており、その他のデータは比較的同じような値を示しているように見えます。この部分は他のデータには出てきていない部分なので、もしかしたら樹脂によりカウントされた部分の可能性が考えられます。

以上検討をしてきましたが、ガイガーカウンターに比べカウントがかなり低いのが、かなりネックになるように思います。センサ数を増やしもう少し実験を行いたいと思いますが、その前にPICによる計測についても検討する必要があるので、しばらくは半田コテから離れてアセンブラの作業に移ることにします。

・・・今回もなんだな・・・すみませんm(_ _)m

2011/10/31 予定回路図のオペアンプの極性が逆でしたので、修正しました。

PINフォトダイオードによる放射線測定予備実験その2

しばらく間があいてしまったが、PINフォトダイオードによる放射線測定について、回路の一部見直し等行い実験を行った。
最終的にはマイコンなどを用いデータを処理する予定なので、出力をもう少し測りやすくするためダイオードなどを追加し、実験を行っている。また、ノイズ対策としてアルミ箔などで全体をシールドしないとダメそうだったので、その影響についても調べてみた。
今回用いた回路図を示す。

この回路を用い、ランタンのマントルを測定した時のオシロスコープの波形と、測定している時の様子を示す。


この波形より一つの山のピーク値を測ることができれば何とかなりそうである。あとは測定するマイコン側を作製してつづきを行ってみたいと思う。

次に、アルミ箔の影響だが、

アルミ箔無し

アルミ箔あり(センサー部は二重になっている。)
この状態でのマントルの測定結果を示す。尚、あわせて減塩塩のデータも示す。

マントルの測定で、アルミ箔のありと無しで、一部の領域で差が生じているが、あまり変わらない領域もみられる。この差が出ているあたりがβ線の領域だったりするとおもしろいのだが・・・・次回の課題とします。
また、マントルと減塩塩のデータを前回と比べてみると状況がやや違う気がします。もしかしたらノイズの影響でもっとしたのレベルが測れていない可能性も考えられるので、これも課題としたいと思います。

・・・う~む中途半端な実験結果だ・・・すみません。

PINフォトダイオードによる放射線測定予備実験

ガイガー管では放射線のエネルギーを測ることが出来ないので、PINダイオードによる測定方法を検討する。
しばらく前からトライはしていたのであるが、何せノイズがひどくかなり苦労していたのだが、ようやくそれらしい信号を得ることが出来たので、取り急ぎ結果を記載してみる。今回は予備実験であるので、とりあえずこんな結果が出ただけである。

ダイオードは、秋月電子で購入した浜松ホトニクスのS6775を1つ用いた。回路図は下記の10番目の回路を用いたが、一部変更してある。詳細と製作記事は後日改良後に記載する予定である。

http://jp.hamamatsu.com/resources/products/ssd/pdf/tech/si_pd_circuit.pdf

また、今回はいろいろ試した途中なので、ダイオードにペットボトルから切り出した破片をあわせてアルミフォイルの中に入れてある状態である。これについては後日改めてきちんと検討する予定である。

測定は下記に様に出力信号をオシロスコープにつなぎ、あるレベル以上の信号が出たときのpeek-peekの電圧を測定する方法を取った。尚、遮光の問題か、黒いプラスティックケースをかぶせた方がノイズが減ったので、全ての測定はこのケースをかぶせて行っている。


BGの測定


減塩塩の測定(カバーを外して撮影)


ランタンのマントルの測定(カバーを外して撮影)


信号が入ったときのオシロスコープの画面
オシロのトリガーはノイズレベルをみて、20mVとした。

センサーが1つであることと、回路の調整が必要である事もあり、カウント数が少なかったので、測定回数は各々異なっている。結果は10分あたりと言うことで、補正している。
測定結果を、横軸に電圧、縦軸にカウント数の形で示す。

カウント数の違いだけでなく何となく電圧の分布にも特注あるようにも思える結果である。単にそのような結果が出たに過ぎないのか、有効な手法であるのかさらに検討が必要と考えている。
PINダイオードの動作原理調べなくては・・・。

ガイガーカウンターによる食品の放射能測定の検討その4

スーパーの豚挽肉で納得の行かない結果が得られたので、もう一度再度測定を行ってみました。
尚、本結果・考察とも全く個人的に行ったもので、一切の責任を追いかねますので、ご承知おき下さい。

夜食のスープにでも入れようと、前回と同じく少量のパックを購入し測定を行いました。今回は後で食べるつもりなので、塩を追加せずパックの上からの測定にとどめています。また、今回は測定位置を少し変えて測っています。

測定位置概略図

測定値Cでの写真

測定結果を示します。

測定結果

測定回数は5回で平均値を取っています。幅を示しているのは各々の測定での標準誤差を示しています。
・・・やっぱり今回も変な結果が得られています・・・。特に、位置BとCで値がやや高い傾向です。エラーバーから判断して有意な結果と感じられます。

注目点としては、パックの上に鉄板2枚(1mm)を置いた結果とバックグラウンドの値がほぼ同じ感じであることです。鉄板2枚程度ではγ線はあまり減衰しないと考えられるので、高めの値を示しているのはγ線ではなく主にβ線の影響が推測されます。

ストロンチウム90はβ線をだしイットリウム90となりさらに強いβ線(2.280MeV)を出しジルコニウムとなるようです。崩壊にさいしてγ線は出さないはずです。また(二発目の)β線も強いので、飛程は長くなり外部に出てくる可能性が高くなるのではないかと思っています。(検証はしていません推測です。)量の問題は全くわかりませんが、そこらあたりを詳しく調べてみると何かわかるかもしれません。

鉛板の遮蔽効果(その2)

はじめにお断りしておきます。今回の実験はあまり良い結果が得られませんでした。

食品をはじめ、放射性物質を含んでいるものを簡単にチェックする場合に、無視できないバックグラウンドの影響を低減する目的で、ガイガーカウンターを鉛で覆いどのようになるかを確認した。
ホームセンターにて、鉛板(t=0.8mm)を2枚ほど購入し、下記の様な治具を作製した。側面は5重(4mm)・上面は6重(4.8mm)となっている。これをビニールテープを用いカバーとする事にした。

鉛を重ねて作製したもの

ビニールテープで固定したもの。

これを付けた状態と、付けない状態でのバックグラウンドの値を比較し遮蔽効果を検討する事にした。また、底面については鉄板(t=0.5mm)を7枚下に敷き測定する事とした。これにより30~40%程度カウント値が下がる事を期待していた。

カバーなしでのバックグラウンドの測定

カバーを付けた状態でのバックグラウンドの測定
5回のカウント値を示す。

カバーの有無によるカウント値
上記の結果から、平均値で
 カバーなし 12cpm
 カバーあり 10.2cpm
となり、平均値ではカバーを付けた方が若干低いものの、予想していたより値は低くならなかった。
測定結果を見ていただくと、カバーを付けた方がカウント値が高いデータもあり、カバーありの方がバラツキが大きい様に思える。以前一言記載したが、鉛はいくつもの同位体を持ち、鉛自体から放射線が出ている可能がゼロとはいえない様に思う。今回の結果はこの鉛からの放射線をカウントしているのではないかと考えられる。

では、遮蔽効果として意味がないかというと全く意味がないわけでは無い。
下記にランタンのマントルをカバー上とカバーのない下に置いたときのカウント値を示す。

カバーの上に置いた場合

ガイガーカウンターの下に置いた場合

測定結果比較
ランタンのマントルから出てくる放射線については種別・エネルギーはわからないが、何らかの遮蔽効果は得られている。しかしながら、これより弱い放射線を測定する場合は、むしろ誤差を生む元になる可能性も考えられるので、、現在のバックグラウンド(0.1~0.2uSv/h程度と思われる)の環境下では、測定を行うため測定器の指向性を出す目的での、鉛を用いたγ線遮蔽については難しいのでは無いだろうか・・?
念のため、鉛版の内側にβ線を防ぐ目的で銅板などを入れて確認実験を行ってみたいと思う。