はじめにお断りしておきます。今回の実験はあまり良い結果が得られませんでした。
食品をはじめ、放射性物質を含んでいるものを簡単にチェックする場合に、無視できないバックグラウンドの影響を低減する目的で、ガイガーカウンターを鉛で覆いどのようになるかを確認した。
ホームセンターにて、鉛板(t=0.8mm)を2枚ほど購入し、下記の様な治具を作製した。側面は5重(4mm)・上面は6重(4.8mm)となっている。これをビニールテープを用いカバーとする事にした。

鉛を重ねて作製したもの

ビニールテープで固定したもの。
これを付けた状態と、付けない状態でのバックグラウンドの値を比較し遮蔽効果を検討する事にした。また、底面については鉄板(t=0.5mm)を7枚下に敷き測定する事とした。これにより30~40%程度カウント値が下がる事を期待していた。

カバーなしでのバックグラウンドの測定

カバーを付けた状態でのバックグラウンドの測定
5回のカウント値を示す。

カバーの有無によるカウント値
上記の結果から、平均値で
カバーなし 12cpm
カバーあり 10.2cpm
となり、平均値ではカバーを付けた方が若干低いものの、予想していたより値は低くならなかった。
測定結果を見ていただくと、カバーを付けた方がカウント値が高いデータもあり、カバーありの方がバラツキが大きい様に思える。以前一言記載したが、鉛はいくつもの同位体を持ち、鉛自体から放射線が出ている可能がゼロとはいえない様に思う。今回の結果はこの鉛からの放射線をカウントしているのではないかと考えられる。
では、遮蔽効果として意味がないかというと全く意味がないわけでは無い。
下記にランタンのマントルをカバー上とカバーのない下に置いたときのカウント値を示す。

カバーの上に置いた場合

ガイガーカウンターの下に置いた場合

測定結果比較
ランタンのマントルから出てくる放射線については種別・エネルギーはわからないが、何らかの遮蔽効果は得られている。しかしながら、これより弱い放射線を測定する場合は、むしろ誤差を生む元になる可能性も考えられるので、、現在のバックグラウンド(0.1~0.2uSv/h程度と思われる)の環境下では、測定を行うため測定器の指向性を出す目的での、鉛を用いたγ線遮蔽については難しいのでは無いだろうか・・?
念のため、鉛版の内側にβ線を防ぐ目的で銅板などを入れて確認実験を行ってみたいと思う。